東京・銀座 おいだ美術。現代アート・日本画・洋画・版画・彫刻・陶芸など美術品の豊富な販売・買取実績ございます。

ピカソのリノカット

今回は、ピカソにまつわる話をさせて頂きます。

ピカソの版画の版画作品には、”リノカット”という技法で制作された作品があります。
リノカットとは、リノリウムと呼ばれる樹脂や木紛、コルク粉などを亜麻仁油と混ぜたものを、ジュートなどの布に塗布して固めた素材(ゴム板のような合成樹脂材)を彫って版にする版画の技法です。このリノカット技法の特徴は、大胆で荒削りな躍動感のある描画を表現できることです。

ピカソはこのリノカット技法を、80歳近い晩年になってから取り組み始めました。

リノカット技法とは、普通、薄い色から濃い色へと順番に刷り重ねていくものなのですが、ピカソはその通例にとらわれずに、その刷る色の順を変えました。それにより、独自にダイナミックな迫力ある作品に仕上げられました。

リノカット自体、木版と同じく彫刻刀で彫りますが、リノリウム板は柔らかくて彫り易く伸やかな表現には適していますが、繊細な表現には適していません。
ピカソは、リノカット技法の持つその特徴を見事にくみとり、独自の技法にアレンジすることでより迫力のある個性的な作品を作り上げることができたのです。

弊社でも取り扱っているピカソのリノカット作品からも、リノカット作品のもつ迫力を感じられるかと思います。

ピカドールと闘牛士
ピカソ「ピカドールと闘牛士(1959年)」

花飾りの帽子
ピカソ「花飾りの帽子(1962年)」

花飾りの帽子のジャクリーヌII
ピカソ「花飾りの帽子のジャクリーヌII(1963年)」

窓辺の二人の女
ピカソ「窓辺の二人の女(1959年)」

弊社では、他にも多数ピカソの作品を取り扱っております。
パブロ・ピカソ作品一覧

是非ご覧くださいませ。

pagetop

買取査定へ